それでは当社コーヒーロースターの仕組みや各部品の特性について述べてみます。
初めての方には少し難しいかもしれませんが、是非理解して頂ければ幸いです!
コーヒーロースターの構造は一見単純な構造のように見えます。
確かに電気的なマシンの制御やガスの制御は、さほど難しい制御はしていません。
しかし、コーヒー豆の焙煎という事に限っては非常に難しいマシンのバランスや構造が求められます。


ロースターの熱源

パイプバーナー
当社FUJIROYAL1sロースターに
使用しているガスバーナーです。
鉄パイプを曲げて2.3oの穴を72個、
ドリル使って手で開けます。
この作業はとても地道な作業で、
当社では新入社員の仕事となっています。


ブンゼン式バーナー
当社FUJIROYAL3s・5s・10s及び、
一部の大型焙煎機に使用しています。
変わった名前のガスバーナーですが、
ドイツのブンゼンさんが考えた
バーナートップが付くタイプのものです。
当社で使用しているバーナーでは1本で
約1000KCALのガス消費量です。
半熱風式、直火式で使用されていますが、
直火式の焙煎機ではバーナートップに
コーヒーのゴミが落ちる為、
定期的な清掃が必要になります。


ガンバーナー<火炎放射器>
当社大型焙煎機ラインナップの
30sロースターから使用されているバーナーで、
完全熱風焙煎機に使用されます。
焙煎機の後部の熱風発生炉に装着して
熱風を発生させコーヒー豆を煎り上げます。
炭火
炭の持つやわらかな熱(ガスより低い温度)と
炭火より発生する遠赤外線や赤外線で
ふっくらコーヒーを焼き上げます。
コーヒーに炭火のフレーバーが付く為、
独特なコーヒーが出来上がります

赤外線
シリンダー側面に赤外線発生装置を取り付け
下からのガスバーナーの熱と側面からの
輻射熱でコーヒーをふっくら焼き上げます。
需要は少ない希少性の高い焙煎機です。
高品質コーヒーにはふさわしい熱源で、
これから注目していきたいですね。

シリンダーの特性
FUJIROYALコーヒーロースターのシリンダーは現在4種類!
コーヒーの味はもちろん、コーヒーロースターの使用方法も異なります。

直火式シリンダー
シリンダーはパンチング穴加工しており、
下からのバーナーの炎が
直接コーヒー豆に当ります。
直火式のフレーバーがコーヒーに付き、
香ばしいおいしいコーヒーが出来上がります。
バーナーの炎と熱が焙煎の主な熱源になります。

半熱風式シリンダー
シリンダーは鉄板で出来ています。
シリンダーの後ろ側が
パンチング穴加工されており、
そこから熱風を取り入れます。
下からのバーナーの火力と排気ダンパーによる
シリンダー内の空気の流れの
コントロールが重要です。

半熱風二重シリンダー
半熱風シリンダーの鉄板の外側にもう一枚鉄板を巻き、
鉄板と鉄板との間に空気の層を作ったシリンダーです。
下からのバーナーの炎によって熱せられた高温の鉄板に
生豆が触れない仕組みになっています。
最近注目されており、とてもお問い合わせの多いシリンダーです!


遠赤外線コーティングシリンダー
直火式シリンダーの内部に遠赤外線コーティングを施したシリンダーです。
焙煎中に直接、コーヒー豆に遠赤外線を照射します。
シリンダーがコーヒーのタールで覆われても変わらず遠赤外線を照射し
強い輻射熱でコーヒーの芯まで簡単に火を通すことが出来ます。



焙煎機の排気
コーヒーの焙煎に欠かせないのが排気システムです。
焙煎機を使われてから、1番初めに悩む部分ですね。

排気の役目とは?
■煙を取り除きます。
コーヒーの焙煎には、大量の煙が発生します。
この煙に焙煎中のコーヒーが触れすぎると
コーヒーがとても煙臭くなります。
焙煎の進行と共に排気ダンパーを開き、
効率良く煙を抜きましょう。

■コーヒー豆の皮を取り除きます。
コーヒーの焙煎中にコーヒー豆の膨らみと共に
生豆に付着している皮が大量に剥がれ落ちます。
この皮はコーヒーの味に悪影響を与えますので
しっかり取り除きましょう。

■ガスバーナーの熱の対流をコントロールします。
コーヒーの焙煎は『温度変化と時間のバランス』です!
強い熱を大量にコーヒー豆に当てることが出来れば、焙煎は短い時間で完了します。
弱い熱を少量ずつコーヒー豆に当てても、なかなか焙煎は終りません。
この関係を思いのままコントロールすることが出来ます。

コーヒー豆にはブラジルやブルーマウンテンのように軟らかいコーヒーもあれば、標高の高いグァテマラのコーヒーのように非常に硬いコーヒー豆もあります。モッカ種のように非常に小粒なコーヒー豆もあります。マラゴジッペやパカマラ種といった大粒のコーヒー豆もあります。コーヒー豆の中までしっかり熱を入れることも非常に重要なのですが、コーヒー豆の芯に熱が入り過ぎても駄目です。
全ては熱のかけ方で決まります!その熱量をバーナーと排気ダンパーでコントロールします。ここが焙煎の肝になります!


ロースター豆知識

ガス圧計とは?
単位はパスカル(pa)1パスカルとは
1平方メートルに1ニュートンの力がかかることを意味します。
当社では天然ガスは3kpa、LPGは5kpaを使用しています。火力調節に使用して強火になるほど圧力は上がります。 ガス圧計を使って火力調整することによって温度を上げていくことはできますが、温度を下げていくことはできません。


コーヒーロースター断熱の構造
ロースターのフレームの中には断熱材が入っておりその効果は釜の熱を逃がさず、他からの温度をシャットアウトする役目があります。フレームを覆っている内貼り、外貼りと、内・外貼りの間に入っている計3枚の断熱材が焙煎中の断熱効果を発揮します。第一断熱、第二断熱と層になっており、焙煎して釜の中に熱が入っていくと内側から外側へと熱が入っていきます。層の中には空気層があり、その空気層を使って予熱時には釜の中を温めたりします。


サイクロンって何だろう?
サイクロンとは掃除機のようなもので、焙煎で出たゴミを集める役割をします。焙煎には必要不可欠なので、焙煎機とセットで据付けします。掃除機の構造を頭の中にイメージしていただくと、理解しやすいと思います。
<サイクロンの役割>
(1)焙煎中に出た、煙を逃がします。
(2)焙煎中に出たコーヒー豆の皮(チャフ)を取り除きます。
<サイクロンの仕組み>
サイクロンの取り付けは本体の排気口出口から、サイクロンの排気口入り口にダクトをつないでいきます。また左操作、右操作でサイクロンの吹き込み口が変わります。ファンより風圧で吹き出し、本体〜サイクロンダクトよりつないだサイクロンに焙煎中に出た煙とチャフを送り込んでいきます。本体〜サイクロン接続ダクトから風が入りこんだ時には、狭い所から広いところに入りこむので風のスピードが落ちます。そのため空気より重いものは遠心力でサイクロン内部をくるくる回りながら渦を巻いて舞って降り、下のチャフ受けの中に落ちていきます。空気より軽いものはサイクロン上部より、ほとんどが煙となって煙突より排出されていきます。


ロースターのモーターの制御(リセット)
ロースターで使用しているモーターの中には安全装置(サーマル)が入っています。
焙煎中モーターに負荷がかかった時や過電流が流れた時に操作盤の中に入っているマグネットスイッチのサーマルが働いてモーターの動作を強制的に停止します。
サーマルとは、ご自宅にあるブレーカーと同じ原理でモーターに過電流が流れる電気回路の接点を開いてモーターが焼損するのを防止します。解除するにはサーマルのリセットボタンを手動で押して解除します。


煙突の役割と効果
焙煎中には大量の煙が排出されます。その煙は本体〜サイクロンダクトよりつないだサイクロン上部のダクトより通常、室外に煙突をつないで排出させていきます。煙突は曲がりの所で乱流が発生します。そのため、できるだけ直線的に伸ばすことが重要です。よく言われる「横の長さの2倍以上の長さ」と言うのは熱せられて、密度が低くなった気体が上昇します。そこから不圧を発生させて煙突効果を狙ったものです。煙突が長いほど上昇気流が生まれ、その原理で排気を上空に導いていきます。また煙突にはサイクロンに溜まった空気(排ガス)を吸い上げる役目も担っています。


都市ガスとLPGによる違い
(1)重さ/(2)供給元/(3)価格
<都市ガス>
(1)空気より軽く、ガスが漏れた場合天井に溜まる。
(2)各家庭に引かれたガス管を通して供給される。供給元は付近のガス会社。
(3)価格は安定している。
<LPG>
(1)空気より重く、ガスが漏れた場合床付近に溜まる。
(2)屋外に設置したガスボンベにガスを接続。プロパン販売会社がガス供給車を使ってガスを売りに来ます。
(3)価格は会社ごとにばらばらで、ガスの元値が上がると値段が跳ね上がったり月毎に値段が変動します。価格は都市ガスの2〜3倍。


排気ダンパーついて
コーヒーの味を左右する排気ダンパーは,好みによって味付けが出来、生豆の量が変わっても対応可能です。焙煎の中で大切な役割を担っています。
◆排気ダンパーの役割
(1)焙煎中に発生する煙の排出量を調整する。
(2)シリンダー内の熱の排出を調整する。
◆排気ダンパーの仕組み
コーヒーを焙煎すると大量の煙が出ます。その煙は常に排出していかなければならず、その煙の排出量を調整する弁を排気ダンパーと言います。排気ダンパーは排気管内につながっており、手動により設定も出来ます。熱源では温度を上げることはできても、下げることはできません。排気ダンパーでは、調整することで温度を下げることも可能です。また、豆から発生するガスを排出する役割も担っています。
◆排気と火力の関係
排気と火力の間には相互関係があり、お互いが連動しています。排気力を強くすれば、チャフや煙はたくさん排出されますが釜の中の熱量も出ていきます。熱量が足りなくなる時は、火力を上げることになります。排気力を弱くすれば、釜の中の熱量はそれほど排出されないので火力は少なくてすみますが、煙が豆に絡みつき煙臭い豆になります。


排気単独のメリット
◆メリット(1)
焙煎した豆を冷すには、切替えダンパーを冷却にしてファンを切替えます。その為、冷却中は次の焙煎が出来ませんが排気単独にしてファンを二つ取り付けることによって、個々の仕事が可能にるので、連続焙煎が可能になります。
◆メリット(2)
焙煎中、冷却中の切替えがなくなるので焙煎機下部の切替えダンパーが不要になります。しかし、ファンが1つ追加になる為サイクロンがもう1つ必要となります。
◆アルミファン・鉄製ファンの違い
アルミファンは6枚バネ、鉄製ファン8枚バネになっており、アルミファンと鉄製ファンでは風量が異なります。